2024/4/1

『書籍販促×クラファン』は著者・読者・出版社を感謝でつなぎ、”出版業界の活性化をするイベント”になる

《はじめに》
『書籍販促×クラファン』のお客様の声第三弾です。これまで2度のクラファン経験はあるけれども、初めて『書籍販促×クラファン』を体験されたお客様にインタビューを行いました。著者の﨑本さんとチームを代表して全体進行を担当された長谷部さんのお二人の体験談をお楽しみください。

[ 著者プロフィール ] 﨑本 正俊

株式会社Growup代表取締役/長女起業家育成コンサルタント

1973年大阪生まれ。大手損害保険会社に代理店研修生として入社し全国トップ成績で独立。やりたいことがわからず、結果的に借金2000万円になる。自信を取り戻すために返済を決意して10ヶ月で完済。自分らしく生きること、他人の人生に本気になる生き方を伝える講師として活動を開始。新人研修、営業研修、マネジメント研修を行う。

現在は、「女性の社会的地位の向上に貢献する」をコンセプトに、女性起業家のビジネスを応援する「Growupアカデミー」を展開。著書に『ドM なあなたが人生を 100倍楽しくする100のルール』(KADOKAWA) 、『本当にやりたいことが仕事になる 口コミ企業の本』(プレジデント社)がある。


ありがとうでみんなを巻き込みたいと思った


──出版は2冊目、クラファン自体は3回目になるとのことですが、今回『書籍販促×クラファン』をやってみようと思ったきっかけを教えてください

(﨑本)元々、瀬田さんとは知り合いだったのですが、今まで2回程クラファンを行ってきて、我流の限界を感じていた事もあり『どうすればもっとうまくいくのか』という視点が欲しかったのが、今回お願いした理由の一つです。

もう一つの理由としては、実は今回の本は出版までに3年の月日がかかっているんですよ。なので、どうせならば出版社の方にも喜んでいただきたいなと、感謝の気持ちを込めて『ありがとうでみんなを巻き込むならクラファンがいいね』という話になり、瀬田さんにお願いする事にしました。


──書籍『本当にやりたいことが仕事になる 口コミ起業の本』の内容について教えてください

(﨑本)女性の起業家さん、もしくは今から起業したい女性の方々がSNSに頼る事なく本当にやりたい事を仕事にしていくために『口コミでビジネスを広げていく』という事を中心とした本です。SNS時代の今だからこそ、本当に良いものは口コミで広がっていく。27年間ずっとやってきた事、10年以上教えてきた事を体系化して本にしました。

──これまでのクラファンと今回の『書籍販促×クラファン』の大きな違いはありましたか?

(﨑本)最初のマインドセットの大切さを感じましたね。心構えなど、自分たちが忘れていた視点を思い出させてくれたのは大きかったです。また、細かいところに関するこだわりや、大切にしなければならない場所や、タイミングがわかった事はすごく良かったです。

(長谷部:全体進行担当)ついつい数字を追いかけてしまいがちだったんですけれど、「応援してください」って言わないで下さい。とか、『感謝で動く大前提』について何度も伝えてくださって、その度に『あ〜!違う違う!感謝がベースだよね』みたいな感じで、どこに向かうかという事を、常に伝えてくださったので、みんながブレなかったというのが凄いなと思いました。

──チームで動かれていたそうですが何名くらいで動いていたんでしょうか?

(長谷部)全部で5名で動いていました。

笑いの絶えない会議とタスク管理システムが生んだチームワーが成功の鍵


──ミーティングがいつも笑いの絶えない楽しい雰囲気だったそうですね!

(﨑本)いつもミーティングは勝手に楽しくなるんですよね。決して不真面目にやってるわけでは無いんですが、自然と楽しくなるんです。社風かもしれないですね。

うちはトップが指示をしたり、アイデアは出しても、具体的なアドバイスや方法を言うわけでは無いので、僕が何か思いついて「こんなんどう?」って言っても「却下」とか言われて「スミマセ〜ン笑」みたいな空気感なんです。『責任は僕が取るけど決定権はみんなにある』っていう感じです。


(長谷部)タスクをこなす時とミーティングをする時は全然ちがうんです。特にミーティングでは、崎本さんがみんなを自由にさせてくれるんですね。なので、崎本さんの意見が全然通らない事が結構あったりして、みんな率直に意見をどんどん言うので、その空気感が楽しい感じになっていくのかもしれないですね。


──皆さんが気兼ねなく自由に発言できる状況でありながら、物事の決定スピードもスムーズに思えるのですが
その辺りはどのようにされているんですか?

(長谷部)ミーティングの決定権でいくと、この子は戦略に強いよねとか、この子は過去の事やお客様のことよく覚えているよねとか、みんなそれぞれの強みをわかっていて、引くところもわかっているので揉めないんです。役割分担がはっきりしているので意見を出しながらもスムーズに進んでいるのかなと思いますね。

(﨑本)トップは一番偉くないと言うのは常に意識しています。僕の意見は邪魔される、雑音くらいの感じでみんなが自由にやっている感じです。委ねているんだけれど任せては無い。責任は僕が取る。と言うスタンスで常にいます。

──具体的なチームでの進行方法についてもう少しお伺いしてもよろしいですか?

(長谷部)瀬田さんと一緒にスケジュールを管理し、その下にさらにタスクを入れて、チーム全体を管理してました。いつ告知するとか、どんな行動をいつまでに取るとかは、すべて役割で分けていました。

瀬田さんからも「ここまで綿密にやられるチームはなかなかいないですよ!」と褒められたのですが、実際にタスク管理で使っていたシートを、チラッとお見せしますね。


私、こういうことをするのが大好きなんですよ!『300個もタスクある〜!』って思ってすっごく楽しかったです。このタスクは、みんなの得意に合わせて分担していました。みなさんもこれを作ればうまくいきますよ!笑


──素晴らしい管理体制ですね!苦労した事や大変だった事などはありますか?

(﨑本)それで言うと、苦労と言うより、トラブルはありました!オープンの前日に僕が押しちゃいけないボタンを触っちゃって、クラファンページの審査がやり直しになってしまって。

(長谷部)そうなんですよ!笑 みんなが『再審査になってる〜!!』って騒いでて、あ、ごめん、俺かも(汗)って。事務局の方が気づいてくれて、『間に合わなかったらどうしよ〜!』みたいな状況も楽しんでいました。結果的になんとか間に合ってよかったです!各所にスタートの日時を告知した後だったので。


『何をしたら良いか』ではなく『何をしたらダメなのか』を知る事ができた


──リターンを色々と用意されていたようですが反響はいかがでしたか?

(﨑本)インスタライブは一番人気でした。インスタライブで広めるよ!10冊買ってね!って言うのは一番売れました。予想に反して反応が良くなかったのは出版セミナーですね。

(長谷部)出版セミナーに関しては、本とセットで売らなかったのは失敗でした。

(﨑本)後は、これ面白そうだなと思っていたネタが、悉く外れたのは予想外でしたね。『俺の母ちゃんと一緒にランチしよ』とか。面白いと思ったけど全然だめでした。笑 高額セミナー系も、ただ載せているだけじゃ売れない、というのが分かり勉強になりました。


──アドバイスで印象に残っているものはありますか?

(﨑本)三つありまして。まず文章と構成は凄かったですね。使ってはいけないNGワードを教えてもらえたのは、本当に大きかったです。『何をしたら良いか』より『何をしたらダメなのか』を知ることの方が重要なので。

もう一点は、アドバイスで適正価格を出していただいたのもとても大きかったです。全体的に単価を上げても売れるって言うのは一番の発見でした。金額のアドバイスと文章のアドバイスは本当に凄かったです。

3つ目として、『最後の日だけはライブやった方が良いよ』というアドバイスですね。僕は「最後の日に売るためだけのライブなんて嫌やなぁ」と思っていたんですけど、でも「やった方が良い」って言うし、長谷部も「やって下さい!」って言うから結局9時間ぶっ通しライブをやりました。

反響はめちゃくちゃよかったですね〜。17人の著者の方に参加していただいたんですが、その日だけで自然発生的に支援者が20人以上伸びたので、これはもう、瀬田さんのアドバイスとチームのみんなの後押しのおかげですね。

(長谷部)「絶対やった方がいいですよ〜!」ってみんなで言ってやってもらいました。そしたら急に17人もゲスト集めてくるから、こっちもビックリですよね。笑

(﨑本)ほんまに急遽集めましたよね。(長谷部)著名な方々も来ていただけたので、本当にありがたかったです。

応援グループは作りませんでした


──告知はどのようにされていったんですか?

(﨑本)基本はメルマガやLINE、SNSですね。今までは、クラファン応援グループをつくっていたのですが、今回は作るのはやめました。


──応援グループを作らなかった理由を教えて下さい。

(長谷部)メリットが無かったからですね。これまでも、グループを作っても、忙しくて放置してしまったりしていたんです。皆で話し合って、そういう巻き込み方じゃなくても良いかもねと。それで今回は作りませんでした。

その代わり、リターンでお手伝いチケットを出したらとても人気で。これも「やってよかった」と思うリターンの一つですね。


全員が同じ方向を見て進められたのは、最初のマインドセットがあったから


──なるほど!同じ巻き込みでも、巻き込み方を変えたんですね!全体を通して過去2回のクラファンよりも支援者数も支援金額も上回っていますがその点についての感想をお聞かせください。

(﨑本)今回、高額のリターンが全然人気が無かったのですが、今までで一番良い結果が出ているのは自分達も成長したなと。高額のものを売るとなると『セールスをかけてクラファンで購入していただく』という風になるんですけど、それって諸刃の剣で。純粋にお祭りをみんなで楽しめて、応援されて『ありがとう』って言うことを考えて行ったので、売り上げを中心とした考えを捨てたというのは大きかったですね。

今回の目的は『ありがとうを循環する。』『ありがとうの拡大』『ありがとうの奇跡をみんなで体験しよう』というコンセプトに沿ってやっていたので、唯一僕だけが、しょっちゅうブレていましたけど。笑 それが出来たのが良かったです。

※出版記念パーティーの様子

(長谷部)元々﨑本さんがセールスが得意なので、どうやったら売れるかとか、思考がそっちへ行きがちなんですよね。そう言った時にチームのメンバーが『今回のコンセプトは感謝だよね』と言って流れを戻すということはよくありました。

(﨑本)知らない人にまで届いたのは、みんなが一生懸命口コミしてくれたお陰だなと思っています。また、アドバイスしていただいた通り、皆さんに個別でメッセージを考えて送るというのも大きかったのかもしれないですね。

教わってその事だけをやるだけではなく、更に自分たちができる事をやっていけた。チームで動く事が出来たから、今回ここまで動けたなと思っています。1人では絶対無理でしたね。



──なんだか風通しの良い社風が伝わって来ますね!

(﨑本)いやもう風しか吹いてないですよね。たまに僕は飛んで行ってますけどね。笑


──次回また『書籍販促×クラファン』をやるとしたら改善したいポイントや、やりたい事などはありますか?

(﨑本)『出版講演会をみんなで作ろう券』とか、『みんなを巻き込んで一緒になにかやる』って言うのを作っていくのはやっていきたいなと。改善点で言うと、リターンの提供も、終わったらすぐのものばかりにしないで、少し時間を置いたり、提供のスケジュールももう少し余裕を持たせたいなとは思います。


──今回の『書籍販促×クラファン』において気付きや学びなどありましたら教えてください。

(﨑本)一番は『友達も、お客様も、チームメンバーも、全員が一緒になって同じ方向を向けた』と言うのが良かったなーと思います。チームを作っていくと言う事を考えた時に、星の王子さまで例えると、顔を見合わせるんじゃ無く、お互い同じ星を見るんだと言うシーンがありますが、チームが同じ様に、同じ方向に向かっていけたと言うのはすごく良かったなと思っています。

──最初のマインドセットが大きかったんですね!

(長谷部)本当にそう思いますね。結局数字を追いかけるとやはり『いかに売るか』になってしまって、目的を忘れがちになるので、そうでは無く、常に『ありがとう』を意識した2ヶ月間でした。

本を出版したいなら『書籍販促×クラファン』を企画書に盛り込んでください


──まだ『書籍販促×クラファン』を体験されていない方へメッセージをお願いします。

(﨑本)もしこれをやるんだったら本を出したい人は企画書の一つに『クラウドファンディングをやる』というのを盛り込んでもいいんじゃ無いかなと思っています。

というのも、出版社さんも本を出すのにはお金がかかるわけで、これって一つの投資なんですね。売れるかわからない本よりも、クラウドファンディングを前提にする事で、確実な売り上げを確保できると言うのは、出版社さんにとっても一つのメリットになると思っています。

初めて書籍を出す人にとって『書籍販促×クラファン』を抱き合わせした上で売り上げ配分を決めていけば出版しやすくなるのでは?と思います。

出版とクラファンを掛け合わせる事で、ただ『本を買ってね』という事だけじゃなくて、お客様と一緒に何かできる、お客様を一緒に巻き込んでいく事ができるんですね。

著者にはそれぞれ、ファンの方がいらっしゃる訳ですから、ファンの方にも喜んでもらいながら応援もしてもらう。応援してもらえたらこちらも応援するだろうし。ずっと『応援しあいっこの繋がり』ができると著者と読者の繋がりもできていくし、出版業界の活性化にもつながっていくなと感じています。